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子どもと環境汚染
以前にも書いたように、日本の「公害の原点」と呼ばれる水俣病は、幼い子どもの発病をきっかけに明らかになりました。さらに、お腹の中にいる間に汚染の影響を受けた「胎児性水俣病」の子どもたちがいることもわかりました。

環境や食物が汚染されることで子どもたちが被害を受けた例は、その後もたくさんあります。
1960年代、ベトナム戦争で米軍が大量に散布した「枯葉剤」は、結合体双生児として有名な「ベトくんドクくん」をはじめ、多くの胎児・新生児の奇形・障害をもたらしたと言われています。60年代末に日本で起きた「カネミ油症事件」でも、胎児が影響を受け「黒い赤ちゃん」と呼ばれる子どもたちが生まれてきました。この原因はいずれも、ダイオキシン類だと考えられています。

1986年のチェルノブイリ原発事故の後、大きな問題となったのも、周辺地域の子どもたちの甲状腺がんの増加でした。

子どもや胎児が、放射能や化学物質・重金属などの汚染の影響を受けやすいのは、簡単に言えば身体が小さいことと、成長期にあることによります。

同じ量の毒物であっても、小さな子どもにとってはおとなの何倍もの量を摂取したことになります。また、成長しつつある身体、言い換えれば盛んに細胞分裂をしている細胞は、それだけ外界の影響を受けやすいわけです。

昨年、長く水俣病の診療と研究にたずさわってこられた原田正純さんの講演をうかがう機会があったのですが、そこで原田さんが言われたことのひとつに、「次の次の世代への影響」ということがありました。

環境や食物の汚染が様々に胎児に影響を及ぼすことはわかっているけれど、その影響が胎児の脳やその他の内蔵ではなく、生殖細胞(卵巣や精巣)に及んでいれば、その子が生まれてさらに子どもをつくった時にはじめて問題が明らかになるということになる。
そのときに「原因を究明する」と言ってもほとんど無理だろう、と原田さんは語っておられました。(まあそれ以前に「不妊」とか「流産」の増加として現れるのかもしれませんが)

水俣病の「教訓」は、そういう面にも残されているのですが。
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