2017/11
≪10  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30   12≫
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
「理系」な快楽
ちょっとしたきっかけで、家にある森博嗣の作品(「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」と「四季」4部作まで)をランダムに読み返していました。

「理系ミステリ」と呼ばれる森作品の中でも、その「理系性」(?)が際立つのは「冷たい密室と博士たち」。

冷たい密室

大学工学部の研究施設内で起きた密室殺人事件を扱ったもので、登場人物も工学部関係者に限定されている、したがってその会話も「理系」色いっぱい、というもの。この作品や、同じく大学の中で事件が起きる「詩的私的ジャック」は、学生や院生の会話がいかにもそれらしくて、そこがけっこう好きでもあるのでした。

まとめて読み返してみると、「Vシリーズ」の瀬在丸紅子と別れた夫とその息子、祖父江七夏とその娘、保呂草と各務、「S&Mシリーズ」の犀川と萌絵、真賀田四季の関係が、「なるほどここにこう落ちるか」というのも、あらためて納得できたりもする。

そして私が森作品をけっこう好きな理由は、やっぱりその「理系」性にあるのだなと思うのでした。「理系」性とは、舞台や話題が「理系」の世界であるということだけではない。むしろ、もっと重要なのは、登場人物たちが「理性的である」こと。

いや、実際は感情的にもしくは衝動的に動いたりするのだけれど、そうであってもその時に、あるいはその後に、自分の行動や感情を客観的に見ることができる。その「客観性」が「理系」という印象を与えるわけで、ほんとは「理系」「文系」という枠組みとは別なのでしょう。

自分を客観的に、相対化して見ることができる。そういうキャラクターは魅力だし、そうであってこそ、「自信」や「プライド」も生まれるのだろうな、と思うのです。
関連記事
Secret
(非公開コメント受付中)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。