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二転三転の面白さ
桐野夏生の小説は、何故か今まで読んだことがありませんでしたが、今回ふと手に取ってみました。読み出したらやめられなくなりました。まあ、体力気力が落ちていると読めない感じですが。

「顔に降りかかる雨」

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以下は感想です。
探偵・村野ミロが主人公となるシリーズの最初の物語で、この時点では彼女はまだ探偵を本業としてはいない。親友だったフリーライター・耀子が一億円を持って失踪、その行方を追う成瀬という愛人、そのバックにはヤクザ系企業までからんでいた。耀子との共謀を疑われた村野は、彼らとともに耀子を探さざるをえないハメになる。

・・・というわけで、素人探偵ものの定番、「巻込まれ型」で物語は始まるのだが、耀子の隠された一面が顕になるにつれて、謎は村野自身にとっての問題にもなっていく。

高校時代からつきあい結婚した夫とのすれ違い、その果ての夫の自殺という苦い過去。うさんくさい中古外車販売業者で、その行動も今一つ信用できない成瀬という男との「恋愛」に似た交情。村野自身の心の揺れもまた、物語のひとつの軸となっている。

耀子は何故消えたのか。それは彼女が取材していたネオナチ関係の殺人事件と関連しているのか。成瀬の監視者兼協力者として派遣された、ひたすら暴力的な男・君島や、マンションの隣人であるフィリピーナたち、SMっぽい舞踏を主催する川添という不可思議な人物、女装の占い師、など、これでもかこれでもかというほど「濃い」人物たちが物語を彩る。長く新宿で調査業を営んできた村野の父や、彼に紹介された弁護士・多和田など、「老練」なキャラクターが脇を固める。

謎は二転三転し、敵味方も二転三転し、最後に村野がたどりついた苦い真相。
とても、面白かった。
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