2017/10
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格差社会と医療のゆくえ
大上段に構えたタイトルになってしまいましたが・・・(笑)
先日NHKスペシャルで「ワーキングプア ?働いても働いても豊かになれない?」という番組をやっていました。社会的経済的な格差の拡大は、ようやくマスコミでも問題としてとりあげられるようになってきたようです。

私自身、前の病院に勤めていた3?4年ほど前から、じわじわと「格差』が拡がっているのを感じていました。夜働きに出るお母さんが増える、生活保護の人が増える。お産の費用が払えない人、保険料を滞納していて一時金が出ない人が増える。暮らしを支えるのにせいいっぱいでこどものことまで気が回らない、回せない家庭がじわじわ増えているという実感がありました。

そうした傾向が改善するどころか、どんどん悪くなってきたことが、最近の新聞やテレビの報道からも少しずつ見えてきます。

医療に関して言えば、国民健康保険料が支払えず、保険証を失ってしまう人が増えています。そうなると身体の調子が悪くてもおいそれと病院には行けない。保険がなくて全額自費となれば支払わなければならない金額は多くなるのですから、保険料すら支払えない人がそれをできる道理がない。すでに、慢性疾患の治療を中断して重症になるという例はまれではないようです。

かといって、なかなか生活保護は出してもらえない。自治体によっては非常に厳しく制限しているところもあるようです。さらに、生活保護の医療扶助についてすら、自己負担を求めるという方向が示されています。

「医療改革関連法案」が先の国会で可決されましたから、これから高齢者の自己負担も増えていきます。

ただでさえ病気になれば仕事が出来ず収入は減ります。慢性の持病があって通院の必要性が高い人ほど、安定した収入を確保するのは難しい。なのに医療費の自己負担はどんどん上がる。

金の切れ目が命の切れ目。そんな世の中でほんとうにいいんでしょうか?
私たち医者には、決まった医療制度の中で医療をやっていく力しかありません。けれど、その「制度」自体が歪んできたとき、どうすればいいものか。

今言われている「医療制度改革」はホントに必要で、正当な根拠があるのだろうか。
「障害者自立支援法」(自立阻害法とか自滅支援法とか、自殺支援法だと言う人もいる)や「リハビリの保険180日打ち切り」問題のように、当事者不在のまま机上の空論で進められている政策なのではないのか。

もう一度、きちんと考えたいことです。
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番組予告です。 今夜9時は自宅でテレビを! 2006年12月10日(日) 午後9