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再会
 軽装版が次々に刊行中、『守り人』シリーズの最終章、『天と地の守り人』。三部作の第一部は「ロタ王国編」。

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以下は感想です。(下書き中にアップしてしまい加筆修正しました)

 南の大陸の大国・タルシュ帝国は、北の大陸の南端に位置する半島と島々からなる海の王国・サンガルを攻略、ここを足場として北への侵攻を準備していた。これに対して新ヨゴの帝が出した政策は「鎖国」。これによって、交易や出稼ぎのために出国していた新ヨゴの民、入国していたロタやカンバルの民は、国境の反対側に取り残されることになった。短槍使いの用心棒・バルサは、そんな人びとを密かに国境越えさせる仕事を担っていた。新ヨゴへ送還される途中、船から身を投げて死んだと伝えられた皇太子・チャグム。動いてさえいれば、心の疼きを忘れていられる・・・

 一方、自然界でも様々な異変が起きていた。異常に暖かい気候、多発する土砂崩れ・・・。呪術師トロガイとその弟子タンダは、それがもう一つの世界・ナユグの変化と関連していることに気づき、調べを進めていた。

 そんな、人間界と自然界の大変動のさなか、バルサとタンダ、それぞれの苦難が始まる。バルサは、チャグムがロタ・カンバルとの同盟をめざして船から逃れたという真相を知らされ、行方のわからないチャグムを探す旅に出る。タンダは、弟の身代わりとなって、新ヨゴ南部へ兵士として狩り出される。

 ロタで海千山千の海賊とわたりあい、さらにヒュウゴと邂逅、カシャルの民の助けを得てチャグムとの再会に至るバルサの旅。一方タンダの視点からは、最底辺の兵士の目から見た、軍隊の不条理が描かれる。そして、そこで道連れとなったひ弱な少年もまた、ナユグの異変を感じていた。

 敵方でありながら、複雑な態度を見せるヒュウゴは、シリーズ屈指の屈折した人物といえ、バルサと彼の緊張感を秘めた距離のとりかたはおもしろい。

 一方、チャグムは、死の危険をくぐりぬけ、清廉な少年から世の暗い面をも見据える瞳を持つ青年へと成長している。皇家に生まれたがゆえの縛りを厭い、バルサたちの自由を希求した幼いころとは異り、今の彼は、好むと好まざるとにかかわらず国の運命を担うものであることを、自らひきうけている。ひきうけないではいられなくなっている。そんなチャグムの成長にバルサが感じるものは、頼もしさであると同時に、すでに別の場に立っている、という惜別の感情でもあるように思われる。

 切迫した政治情勢の中、タルシュの放った刺客と闘いながら、バルサはチャグムとともに故郷・カンバルヘと向かう。果たしてカンバルでバルサとチャグムを待つものは。そして戦の場にあってタンダの運命は・・・
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