2017/08
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「子どもの脳死」
 「脳死は人の死」臓器移植法改正、A案が衆院通過
 

衆院は18日午後の本会議で、臓器移植法改正案を採決し、原則「脳死は人の死」とし、臓器提供の拡大をめざすA案を賛成多数で可決した。残りのB、C、D各案は採決されないまま、廃案となった。


 A案に賛成の議員が最多ではあるものの、態度を決めかねている議員も多数いると報じられていたので、これほどすんなり可決されたのは意外でした。

 議員の方々は、ほんとうに「子どもの脳死」やそれを巡って提起されている問題について深く考えて投票行動をお決めになったのでしょうか?
 脳死・臓器移植問題は様々な問題をはらんでいますが、とくに「子どもの脳死」は難しい問題です。第一に、臨床的に「脳死」と診断されても長期間「心臓死」に至らないで生き続けることが少なくありません。人工呼吸器をつけたまま自宅に帰り、何ヶ月かを過ごした後亡くなった、という人の例も複数報告されています。「脳死状態となれば遠からず心臓が停止する」という、おとなの脳死の「常識」はあてはまらないのです。

 そういう状態の子どもは、「死体」なのでしょうか、「脳死状態で生きている人」なのでしょうか?

 もうひとつ、議論になる点は、「虐待によって脳死状態になった子ども」。子どもの脳死、とくに移植のドナーになりうるような脳死の原因の多くは頭部外傷です。そして、乳幼児の重い頭部外傷の原因は第一に交通事故、第二に虐待です。虐待によって脳死となった子ども、を、適切に見分けることができるのか?ということが、小児科医の間ではずいぶん議論になってきました。

 現在は、国会議員の大半の方を含めて、一般に「子どもの脳死」がどういう問題か、よく知られているとは言えない状況だと思います。そのような中ですんなり「A案」が通ってしまったことには、すっきりしない思いがぬぐえません。

 参議院での議論が、十分に尽くされることを期待したいと思いますが・・・

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