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臓器移植法
 改正A案が成立しました。いちばん、問題の大きい案が可決されてしまった・・・と思います。

 問題点の第一は、子どもでは「長期脳死」が決してまれではない、ということが顧みられていないこと。そもそも脳死を人の死と認めるという前提に、早晩心臓死に至る、ということがあったわけですが、その前提がここでは成立していないにもかかわらずです。

 脳死を死とするのは臓器提供を前提とするときのみ、とされてはいますが、脳死状態であると診断された子どもは、医師が臓器提供の話を積極的に持ち出すことをしない・家族もそれを望まない、という条件がなければ、「長期脳死」という状態を生きることは難しくなるでしょう。
 第二は、成人であっても本人の意思表示なしに親族の同意だけで臓器提供が可能とされていること。「脳死は人の死である」ということを全国民が文句なく納得しているような文化のもtぽでならとにかく、多くの人が迷ったりよくわからないという状況で、本人の意思確認は、大前提なのではないでしょうか。

 第三は、虐待によって脳死状態になった子どもがドナーとされるのを防ぐ具体的な方策が示されていないこと。とても残酷なことですが、虐待をしている保護者が、悲しみや心配に満ちた被害者のようにふるまう、ということはまれではありません。親が子どもに薬剤等々を与えて病気のような状態にし、必死で看病しているようにふるまう「代理によるミュンヒハウゼン症候群」も、実際はなかなか見破れないと言われています。子どもの虐待へのとりくみが決して十分とはいえない現状で、しかも移植用の臓器摘出は迅速さが要求されるわけですから、その見極めが的確に行われるのかどうか。

 様々な問題をはらんでいるにもかかわらず、国会終盤の「政局イシュー」としてバタバタと可決されてしまったという経過は、残念です。

 
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