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マイコプラズマの流行その2
先日も書きましたが、マイコプラズマの流行が続いています。この10年ではもっとも大規模な流行ということで、テレビなどでも何度かとりあげられました。

国立感染症センターのサイトで10年間の比較グラフを見ることができますが、昨年秋から流行し、数が多いまま今年に突入しています。これは2006~2007の流行時と同じパターンであることもわかります。(ちなみに私が医者になったころは、マイコプラズマは4年に1回、オリンピックイヤーに流行する、なんて言われていたのですが、今回はほんとに4年目に流行が大きくなっているわけですね)

2006~2007年の流行は、25週(6月末)ころから下火になっています。というか、だいたい例年この時期には減るのが普通だったのですね。ところが今年は、この時期にまたぐんと増え、多いまま今にいたってさらに高いピークに達しています。ですからのべ患者数は相当多くなっているはずです。
で、ここへ来て、「この大流行は放射能による免疫力低下のせいではないか」という噂を目にするようになってきました。例年にない大流行、と言われれば、確かに心配にもなりますよね。

実際どういうふうに流行が広がってきたのかな、と思って、ふりかえってみることにしました。感染症情報センターのサイトでは、「感染症動向調査週報」のバックナンバーを見ることができ、この中で、各県別の毎週の患者数を知ることができます。例年にないパターンで増え始めた25週(pdf)を見ると、マイコプラズマ肺炎の定点あたり報告数が最も多いのは沖縄県(3.86人)、次が青森県(3.17人)、宮城県(2.25人)、愛知県(2.07人)と続いています。うーん、これをどう見ればいいんでしょう?

一点だけ見ていてもしかたがないので、経過を見てみることにしました。まず上記4県と福島県のデータをプロットしたものがこちらです(クリックで拡大)。

mico_7.jpg


福島県のデータは震災後5週間はありません。震災前に大流行だったことが伺えますが、震災後復活したデータでは減少、最近になって再び多くなっています。宮城県も震災の週はデータがありませんが、同様の傾向がうかがえます。沖縄県・青森県は増減しつつも一貫して多くなっています。

東北・関東と西日本を比べてみたのがこちらです(クリックで拡大)。



大阪府・沖縄県のほうが多く、東京都は最近増えてきたのみ、茨城県はずっと低めなのがわかります。

いずれにしろ、患者数の多い地域は必ずしも放射能汚染の度合いとは関係なく分布しているようです。西日本での多さから見ても、現在のマイコプラズマの流行を放射能の影響と結びつけるのは無理なように思われます。
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