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風疹のこと〜先天性風疹症候群を中心に〜
風疹の流行が続いています。風疹は「三日ばしか」とも呼ばれ、有名な子どもの病気のひとつで、1990年代までは、ほぼ5年ごとに流行が繰り返されていました。その後、幼児に予防接種が行われるようになり、しばらく流行することがなくなっていました。しかし2011年になると、海外で感染したと思われる人から職場に拡がる、などという小さな流行があり、さらに昨年の春以降、近畿地方を中心に大きな流行となり、首都圏にも飛び火して、今年はさらに流行が拡大しています。

風疹の症状は、38℃前後の熱が出て、同時に身体に赤い発疹が出る、というものです。耳の後ろや後頭部のリンパ腺が腫れる、という特徴もあります。ただし典型的な症状が出そろうとは限らず、正確に診断するには血液をとって抗体を調べるなどの検査が必要になることもしばしばです。子どもの風疹はふつう軽くすみますが、おとながかかると、熱が高かったり、発疹もはしかと見間違えるほどひどかったり、関節炎を伴うことも多いようです。

しかし風疹の大流行でいちばん危惧されているのは、妊娠初期の胎児が感染した場合におきる「先天性風疹症候群」です。
妊娠中の女性が風疹ウイルスに感染すると、ウイルスが胎盤を通って胎児にも感染を起こします。胎児はウイルスを身体から排除する免疫の力が未熟なため、感染が長く続き、その間につくられる身体の器官に影響がでます。主な症状は、先天性心疾患・白内障・難聴です。このうち心疾患と白内障は、妊娠12週までの感染でしか起きませんが、難聴はそれ以降の感染でも生じます。その他、網膜の異常や血小板減少、胎児の体重が増えない(生まれた時にも低体重になる)、生後の発達の遅れ、などを伴うこともあります。妊娠20週以降の感染では、先天性風疹症候群は起きません。

風疹にかかって症状が出た場合だけでなく、感染しても症状が出ない(つまり感染した自覚がない)場合も、先天性風疹症候群は起こる可能性があります。不顕性感染は成人では感染者の15%くらいと言われていますから、けっこうな頻度です。

ただし、感染した妊婦さん全員のお子さんが先天性風疹症候群になるわけではありません。母体が感染しても胎児まで感染が及ばない場合もあり、また胎児が感染しても、先天性風疹症候群にはならない場合もあるからです。妊x娠4週までに風疹にかかった場合に胎児に先天性風疹症候群が生じるのは50%以上ですが、4 〜8週で約35%、8〜12週で約15%、12〜16週で約8%、と、週数が進むにつれて減っていきます。生まれた赤ちゃんが先天性風疹症候群かどうかの診断は、血液の中にある抗体を調べたり、血液や尿、髄液などにウイルス遺伝子があるかどうかを調べることで行います。

先天性風疹症候群の赤ちゃんの、鼻水や唾液、尿には、生後6ヶ月〜1年近くの間、ウイルスが排泄され、そこから周囲の人が感染する可能性もあります。家族に、風疹にかかったこともなく、予防接種を受けたこともない、あるいははっきりしない方がいる場合は、早めにワクチンを受けましょう。また、赤ちゃんの鼻水やよだれをふいたり、オムツをかえたりした後は、手をよく洗いましょう。オムツの特別な消毒などは不要です。紙オムツは通常の分別に従って捨てられます。

妊娠初期の、まだ妊娠に気づくか気づかないかの頃が最もリスクがたかいわけですから、妊婦さんだけがいくら気をつけても、先天性風疹症候群を防ぐことは困難です。周囲の人が妊婦さんにうつさないように、ワクチンを受けるしかありません。接種費用の補助をする自治体も増えてきています。
東京周辺の自治体の助成の状況はこちらで見ることができます。
東京都感染症情報センター・風疹予防接種関連情報

参考サイト
先天性風疹症候群とは(国立感染症研究所)
家庭における先天性風疹症候群の児のケアについて(同)
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