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名付けることで怖くなる?
あいかわらず、毎日どこかのテレビでノロウイルスのことをやっている。現場で見ていると、そろそろピークはこえてきたな、というのが実感なのですけれどね。
(と、思って、東京都感染症情報センターの感染症動向調査のところを見ても、やっぱり11月末?12月初めがピークになりそうな様子)

今年は確かに数が多いので、その分、外来では、ほんとに個々人で症状のばらつきがあるものだ、というのがよくわかって、興味深い。ものの本にも、症状の持続は数時間から数日、なんて書いてあるけれど、ほんとに数回吐いて終わり(数時間、ですね)の子もいるし、吐かずに下痢だけ、腹痛だけという子もいる。1?2才くらいまでの子では下痢が少し長く続く傾向がある。まあ、おおむね3日前後で治る子がいちばん多いようですが。
ともあれ、例外がないわけではないけれど、全体に症状は軽いし、嘔吐や下痢が一時的にひどくなっても、短期間で治ってしまうことがほとんど。

確かに今年は例年より患者発生が多く、流行の立ち上がりもピークも早い。でも、だからといって、とくべつに重症だとかいうことはない。
死者も出ている、とテレビは煽るけれど、老人ホームなどでの集団感染がおきること、そこで亡くなる人もいることは、例年あることだ。死因も、胃腸炎そのものというより、吐いたものを誤嚥して肺炎になる、というのが主な原因。もちろん重い持病があれば、嘔吐・下痢による脱水がそれをより重くしてしまうこともあるだろうけれど。でも、肝心なことは、そういう場では、ノロウイルスでなくても、ちょっと感染力の強い病原体であれば、同じようなことはおきる、ということだ。「ノロウイルスが怖い」のではなくて、弱い人が集まって暮らしているところで、どう環境を管理するのか、できるのかという問題なのだ。

ノロウイルスは毎年冬には流行しているもので、目新しい病気ではない。もっとさかのぼれば、以前は、「何かのウイルス性胃腸炎」という分類しかなかった。乳児で嘔吐や下痢が激しく長引きがちな「ロタウイルス」以外のウイルスは、十把ひとからげだったわけです。それが、ウイルス学的研究が進んで、まず「小型球形ウイルス(SRSV)」という分類ができた。電子顕微鏡で見ると、ウイルスが球形だからです(最近テレビでよく映像が出ますよね)。さらにいろんな検討がすすみ、それが「ノロウイルス」「サポウイルス」と大きく分かれ、それぞれにいろんな「型」があることもわかってきた。

つまり、昔は名前の無いウイルスだったのが、名前を持ったわけ。

「名付ける」ということは、ふつう、そのものについての理解がすすみ、その結果不安が減ることだ・・・と思う。ところが、今のノロウイルスをめぐる動きを見ていると、まるで逆みたい。

名付けられることにより認識しやすくなり、その結果より怖れられてしまうとしたら・・・
人は何のために研究し、知識を増やしているのだろう?
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