2017/05
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「過労死」という言葉
たまたま手もとに届いた医学関係の雑誌に、ある大企業の産業医をしている人のインタビューが載っていた。主に、「過労死」についての内容だったのだけれど、これがかなり示唆的なものだった。
「過労死」とひとことで言うけれど、近年の、アメリカナイズされた、成果主義・効率優先の職場環境、さらにスピードアップするシステムの中で、上司も課題によっては年少の部下にかなわず、部下は必ずしも上司に頼れない状況があるということ。それに適応しようとすることで、常に交感神経緊張状態におかれている人が多数いること。それが、高血圧や糖尿病・高脂血症など「生活習慣病」と呼ばれている状態の悪化要因となり、精神的要因(いわゆる「うつ」)とあいまって「過労死」に結びついていること。

確かに、交感神経緊張状態が続くことは「生活習慣病」と総称されているものの悪化要因になることはうなずける。つまり、個人の生活習慣(食習慣や運動習慣)の問題とされているものも、一方ではストレスや過重労働の大きい職場環境に影響されているのだ。「うつ」については今さら言うまでもないだろう。

そのことも含めて、「過労死」は、個人の「自己管理」の問題ではなく、働く環境の問題なのだ。
現場の医師は、そのことを知っている。

「過労死」ですら「自己管理」の問題だとする発言が最近あったようだ。そういう発言がいかに現実から遊離しているか。
これまた最近とりざたされている柳澤厚労省の「産む機械」発言と同様に。

政策を立案し執行する立場の人間が、「働きやすい環境」「子どもを産み育てやすい社会条件」の整備についての政策を述べず、当該する個人個人の意識や行動の問題に帰する。
こんな無責任な話があるだろうか。

個人の意識だけで過労死しないですむのなら、
個人の心構えだけで子どもが産み育てられるのなら、
「過労死」とか「少子化」とかいう「問題」は、そもそも生じてはいない。
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(非公開コメント受付中)

日頃クリニックで診ていると,うつ病の症状が診断基準のように出そろう前の疲労倦怠感や,自律神経系のアンバランスな状態で受診する方たちが多いですね。大抵は仕事や家庭のストレスですよね。子どもだと自分でストレスを表現できないだけにもっと大変です。
医師がもう少し時間がとれて,自律神経系の症状が出ている時点で,生活指導や休養指示が出来る環境であれば,早めに身体違和感を訴える方たちも症状が悪化しないうちに改善しそうです。
残念ながら,blogのとおり現段階では「仮病」扱いされるのがオチです。
産業医でさえ「うつ病」は専門でないので・・・と平気な顔で言いますからね。
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