2017/04
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胃腸炎流行してます
テレビや新聞で報じられていますが、胃腸炎が流行しています。今のところノロウイルスが主体のようです(国立感染症研究所のサイト参照)。

当院でも12月になってから胃腸炎の患者さんが急増しています。今のところ、比較的年長のお子さんが多く、症状も軽い人が多いのですが、流行の規模は大きいようで、学級閉鎖になるほど流行している学校もあるとか。家族みんながかかった、という方もちらほら増えてきています。

胃腸炎は、特に小さい子どもほど、水分と塩分の補給が大切になります。

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おたふくが妙に流行している
全国のデータでみるとそうでもないのですが、近所ではけっこうおたふくかぜが流行している感じです。幼児ではなく、意外に大きい子が多い(小学校で何人か出ている、という患者さんもいました)、そのせいか、けっこう腫れが目立つ子が多いなあ、と思っています。

おたふくかぜは、ムンプスウイルスというウイルスが、耳の下にある耳下腺や顎の下にある顎下腺、舌下腺に炎症を起こす病気です。症状が特徴的なので、はっきりした典型的な症状が出れば、医師でなくても見当がつく病気です。ただ、最近は、わりと症状の軽い、典型的でない人のほうが多い印象がありました。「耳の下が痛い」という程度で、触ってみないと腫れがはっきりわからない、などですね。しかしここのところ、顎の下の顎下腺まで大きく腫れて痛がっている子が続けて受診しています。幸い熱はほとんどなく、まあまあ元気に過ごして治っていってますが。

おたふくかぜは潜伏期間が2~3週間と長く、不顕性感染も多く、ワクチンをしている人もそれなりの割合でいるので、「大流行」という感じにはならないのですが、髄膜炎や難聴というやっかいな合併症もありうるので、今の流行がおさまってくれるといいなあと思っています。
マイコプラズマの流行その2
先日も書きましたが、マイコプラズマの流行が続いています。この10年ではもっとも大規模な流行ということで、テレビなどでも何度かとりあげられました。

国立感染症センターのサイトで10年間の比較グラフを見ることができますが、昨年秋から流行し、数が多いまま今年に突入しています。これは2006~2007の流行時と同じパターンであることもわかります。(ちなみに私が医者になったころは、マイコプラズマは4年に1回、オリンピックイヤーに流行する、なんて言われていたのですが、今回はほんとに4年目に流行が大きくなっているわけですね)

2006~2007年の流行は、25週(6月末)ころから下火になっています。というか、だいたい例年この時期には減るのが普通だったのですね。ところが今年は、この時期にまたぐんと増え、多いまま今にいたってさらに高いピークに達しています。ですからのべ患者数は相当多くなっているはずです。

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小児内分泌学会が声明
先日大きく報道された、信州大学が行った福島から避難してきた子どもたちの甲状腺機能検査(→信濃毎日新聞のWEB記事)の結果について、小児内分泌学会が声明を出しました。

「長野県において福島県から避難している子どもの甲状腺検査に変化がみられたとする報道に関しての学会声明」(PDF)

具体的にどのような検査の数値であり、その解釈はどのようなものかについて、丁寧に説明されていますので、ご一読を。
結論としては、基準範囲をややこえた程度であり「異常」「病気」とはいえない、ということになります。

【追記】ちょっと解説しておきますと、検査の「基準値」というのは「その範囲におおかたの正常人の値が入る」という意味ですが、実際に採血したときにその範囲の「ちょっと上」「ちょっと下」ということは、さほど珍しいことではありません。たとえば基準値が「50~100」だったとして、49とか102とかいう数値をもってすぐに「異常」と判断することはしません。他の検査との整合性や、検査値の推移を見極めたうえで判断します。人間は機械じゃないので、「ちょっとのズレ」はありうるのです。
江戸川区の土壌セシウムのことで考えた
先日、江戸川区内で東京大学の小豆川先生をお招きしての勉強会に参加してきました。内容は、放射線の基礎知識と、実際に区内の土壌を測定した結果についてです。(数値と講演会の動画がこちらに公開されています。)

調査した江戸川区内の土壌で検出された放射性物質は、セシウム134とセシウム137(プルトニウムやストロンチウム、放射性ヨウ素は不検出)だったとのこと。側溝など溜まっている場所でない、ふつうの公園中央でそれぞれ土1kgあたり700ベクレルで、都内では多いほうだそうです。

というわけで、少しセシウムのことについて勉強してみようと思いました。ここではとりあえず基本的なことの整理から。

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下痢は増えていたのか
原発事故の後、「関東地方で鼻血や下痢が多発している、これは原発事故による放射線の影響である」という説が、ネットで繰り返し流されました。

広島・長崎への原爆投下の後、放射線を浴びた方に鼻血や下痢などの症状が現れた、というのは事実ですが、今回の事故で周辺住民が(まして距離のある関東圏の住民が)、それに匹敵するほどの放射線被曝を受けた事実はありません。そのような指摘がなされると、今度は、「高線量の外部被曝によるものではなく、低線量の内部被曝の症状なのだ」という説が流れてきました。

「低線量内部被曝による急性症状」というものが、はたしてありうるのか。「今まで知られていることに基づく限り、ありそうにない」と考える人と、「ありうることではないか」と考える人との間に、深い溝ができているように思います。

私自身は、「現在のような低線量の外部/内部被曝によって、鼻血や下痢のような症状があらわれている」ということは、「ありそうもない」と思っています。自分自身の持っている知識に照らしてそうであるという以上に、現に「鼻血や下痢で受診する子どもが増えた」という事実がないからです。

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「健康」などについて語ること
ツイッターで書いてもいいくらいのメモですけれど。

子どもが生まれる場面、人の生き死にの場面、そういう場に何十年も立ち会ってきました。そういう実際の生き死にに関わる経験を重ねてくると、かえって、人の「健康」については軽々と発言できなくなります。「**が健康にいい」「@@しなかったから健康を損ねた」などとは、にわかには言えないのです。巷にあふれる「健康食品」とか「健康法」も、所詮はもともと健康に問題のない人の趣味みたいなもので、何か奇跡を起こすようなものではない。結局は、バランスのとれた食生活や睡眠・覚醒時間のバランスが大切、という以上のことは言えません。

今、放射性物質に関連して、さまざまな「健康法」が流布されていますが、そもそもそんな「奇跡的な方法」があれば、原発や放射性物質を怖れる必要もないはずです。食べものは大切なものですが、奇跡は起こしません。

そういう単純で意外性のないことを、くりかえし言っていかなければいけないのだなあと思っています。
はしかにご注意ください
江戸川区内で、4月頃から麻疹が散発的に流行しているとのことです。

今のところ、葛西方面が中心のようで、当院では麻疹を疑うような患者さんはここのところ皆無です。しかし、麻疹はきわめて感染する力が強い病気で、同室した程度でも感染する可能性があります。

今出ている患者さんは、年齢はさまざまですが、ほとんどが、麻疹の予防接種を受けていない方だということです。

MR1期の接種がまだの方、また、小中学生でまだ1回も接種していないという方は、なるべく早めに接種したほうがいいでしょう。接種票がないという方は一度保健所に相談してみてください。

麻疹は、発熱・咳・はなみずなどの症状がかなりひどく、3日目頃にいったん少し熱が下がってから、再び高熱になるとともに顔や耳の後ろから赤い発疹が出てきます。「はしかかな?」と思ったら早めに医療機関へ。その際かならず「はしかかもしれない」旨を受付で伝えるようにしてください。
リンク先追加
改訂版・放射能が心配な保護者の方のためのリンク【6/3追記あり】関連です。追記していくと長くなるし分かりにくくなるので新たにエントリをたてました。

環境放射線について、都内の主な公園での測定結果を公開しているサイトがありました。
生活空間における放射線量マップ
自然放射線のこと、測定機器の限界など、前提になる知識も必読です。なおほとんどの公園ではさほど高くないようですが葛飾の水元公園はやはり高めなようですね。

前のエントリでもリンクした、三重大学・勝川俊雄先生が新たなエントリをあげておられます。
産地を選べば今のところ魚も安心して食べられる、ただし淡水魚は注意が必要、ということです。
水産物の放射性セシウム汚染の地理的な広がり
改訂版・放射能が心配な保護者の方のためのリンク【6/3追記あり】
3月末にかけて何度か「放射能が心配な保護者の方のためのリンク」という記事を書きました。その後、状況も変化し、新たに明らかになったこともありますので、あらためて今にひきつけた話をいくつか。

なお、今回も、主に東京周辺を想定しています。

(1)私たちの生活環境の放射線はどれくらいあるの?

公的なデータは、東京の場合、新宿区百人町にある「東京都健康安全センター」で測定されたものが発表されています。この測定装置が地上18mという高い場所にあるところから、「実際の生活空間と違うではないか」「わざわざ低い値を発表しているのではないか」などとも言われることもありますが、こうした場所に測定器を設置することにはそれなりの意味もあるようです(解説はこちら)。また、実際に同じ敷地で地上1mで測定した値ともほとんど差はありません(こちら)。

ここでの値は、1時間あたり0.06~0.08マイクロシーベルト前後と、平常時に近いほどまで下がっています(原発事故以前は0.028~0.079)。

しかし、同じ都内でも、どうやらもう少し値の高い場所があります。例えば東京大学のキャンパス内での測定データでは本郷で1時間あたり0.12~0.13マイクロシーベルトと、新宿よりはやや高い値が続いています。

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